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中根総領事からのメッセージ(2023年8月)

駐ベンガルール日本国総領事の中根でございます。まずは、バンガロール日本商工会、バンガロール日本人会、JETROバンガロール事務所をはじめカルナータカ州において、日本とインドの関係増進のため尽力されている皆様に感謝申し上げます。また、令和4年6月の着任以来、種々御意見・御鞭撻をいただき、併せ当館に対する御支援、御協力に対しましても、御礼申し上げる次第です。

ベンガルールは、標高920メートルの高原に位置し、一年を通じ良好な気候にあることから、数多くの日系企業や外国企業の集積地となっています。こうした中、新型コロナウイルスのパンデミック沈静化から、カルナータカ州に進出する日本企業は日を追って右肩上がりにあり、進出を検討するための問合せも増えていると伺います。また、令和5年5月8日からは、日本入国に際し求めてきたPCR検査の陰性証明、又はワクチン接種証明の提出義務が解除され、これにより、日本とカルナータカ州との経済交流が一層拡大するものと確信します。

一方、カルナータカ州の方々の日本及び日本文化に対する関心も高まっており、令和4年12月に当地で開催された日本映画祭には、コスプレを含む多くのインド人若者らが足を運んだほか、令和5年のジャパン・ハッバは、新型コロナウイルスのパンデミック前を大きく上回る7千人余の入場者を得たと承知します。加えて、日本食に対する需要も高まり、ベンガルールでは、日本食レストランや日本料理を提供するレストランが増加、令和4年11月に、当館が3年ぶりにフィジカルで開催した和食セミナーも盛況でした。

ベンガルールは、インドの多様な地域とインド国外の多様な国から人材が集まっており、文化的包容力が高いコスモポリタンな都市です。その一端を示すように、ケンペゴウダ国際空港は20以上の国・都市との間で直行便を発着させ、令和4年12月に完成した第2ターミナルもすでに運用が始まっています。日本航空の東京便も週3便運行されており、そう遠くない将来、毎日運行される日が来ることを期待します。

令和5年は、日本がG7、インドがG20の議長国をそれぞれ務めています。5月に終了した広島サミットでは、インド太平洋をはじめとする国際情勢や種々のグローバルな問題について議論がなされましたが、これが9月にデリーで開催されるG20サミットに引き継がれるものと思われます。G20に関しては、ベンガルールでも2月に蔵相・中央銀行総裁会合が開催されたほか、いくつかの中・小規模会議とともに、8月にはIT大臣会合が開催されました。これを機に日本とインドが二国間にとどまらず、インド太平洋及びグローバルな諸課題についても協力を拡大させることが期待され、同時に国際会議都市として認知されつつあるベンガルールも、その重要な役割を果たす都市の一つになると信じております。

このような中、私ども総領事館として、引き続きバンガロール日本商工会、バンガロール日本人会、JETROバンガロール事務所などの関係機関と連携し、カルナータカ州と日本との経済活動や文化交流を推進するとともに、在留邦人の皆様の安全増進のため、しっかりと役割を果たして参いる所存です。

(了)